おて・おかわり・おすわりなどの犬の必要なしつけから、あごのせやバーン、ハイタッチなど出来るとかっこいい芸の種類を一覧で。教え方といつからかもご紹介していきます!
ぜのぜの
犬の芸としつけの違い
犬に覚えさせる芸は仮にできなくても日常生活には全く困ることはありません。例えばお手ができなくても問題はありません。
しつけ
犬のしつけは飼い主さんや周りの人が快適に過ごすために身に付けるものです。愛犬にしつけを覚えさせると愛犬を安全から守るだけでなく愛犬の困った行動の予防や改善にもつながります。飼い主さんが指示を出し犬がそれに応えることによって意思疎通を図ることができ愛犬と飼い主さんが信頼関係を築くこともできます。しかし、しつけは教えるだけでなく使うようにしないと意味がありません。家の中でも外でも日常生活の中で積極的に使っていきましょう。
芸
飼い主さんと愛犬にコミュニケーションの一環として楽しむのが芸です。
犬は芸をいつから覚えるの?
犬の芸を教えるのは子犬の頃から始めるのがが理想的です。いろいろな犬と触れ合ったり人と接したりさせるのにも若い犬の方が覚えが早いからです。成犬になってから芸を教えることができないという事はありません。何歳になってもできます。
犬の芸、種類一覧と教え方
犬の芸には、基本的なしつけ編からコミュニケーションなど様々です。
犬が覚える芸を、しつけ編や初級・中級・上級に分けて説明していきます。
上級編はどの子でもできる技ではないのでご紹介のみとさせていただきますm(__)m
し つ け 編 | おすわり/まて/ふせ/来い(おいで)/出せ |
初 級 編 | おて・おかわり/チンチン・たっち/ちょうだい/ハイタッチ/あご(あごのせ)/おまわり(ターン・スピン) |
中 級 編 | バーン/ゴロン/持ってこい/ジャンプ/抱っこ |
上 級 編 | 逆立ち/2足歩行/ダンス/ケンケンなど |
【犬の芸・しつけ編】
社会に出るうえで、覚えておきたいしつけ編をご紹介します。
大切なポイントを抑えておきましょう!
- 訓練は短時間
- コマンドは短く
- できたら超褒める!
- 絶対に叱らない
- 集中力を保つ
- できたら終わりにする
- 出来なくてもあせらない
一つのことを覚えるには集中力が大切です。芸を教える前には窓を閉じて外からの音を遮断しテレビやラジオは消して気が散るようなおもちゃなどは全て片付けて愛犬の意識が飼い主さんに向くような環境を作ります。犬の集中力は10分~15分ほどと言われています。集中力がなくなってきたら無理をせずに練習をやめて翌日、時間をおいて改めて再開しましょう。
おすわり
色々な場所で愛犬がじっとして待っていてほしい時がよくあります。 そんな時におすわりの芸ができていると役立ちます。
①餌を持ち、犬と向かい合う
②餌を高等部の方へ持っていく
③座ったら食べさせる
④褒める
⑤指示しながら1~4を繰り返す
餌の位置が高すぎると犬が立ってしまいます。反対に、低すぎると餌についてきてしまいます。座らないときに、無理やりお尻を押して座らせるのはやめましょう。かえって抵抗してしまいます。
まて
食べ物を目の前にして犬をじっとさせることができるのがまてです。このしつけを教えておくと散歩のときに飼い主さんが愛犬の糞の処理をしている時などにも愛犬がじっとしていてくれるようになります。
①餌を持ち犬を向かい合う
②人が一方後ろに下がる
③犬が動く前に戻って褒める
④指示しながら1~3を繰り返す
⑤少し距離をとる
⑥少しでも待てたら褒める
⑦距離と時間を少しずつ伸ばしていく
ご家族に協力してもらうとやりやすいです。1人に押さえてもらい、待てと言って下がります。少しでも待てたら「よし」と言い解放させて、ご褒美をあげましょう。
ふせ
おすわりと同様に食事中や外出先でじっとしていて待っていてほしい時などに役立ちます。体全体が地面についている姿勢なのでおすわりよりも愛犬への体に負担が少なく長時間続けやすいです。
①お座りをさせる
②餌を見せる
③自然に餌を下に下げていく
④出来たら褒める
⑤指示しながら1~4を繰り返す
ふせがうまくできないときは足の下や腕の下をくぐらせながら行うとうまくいきやすいです!
来い(おいで)
愛犬が離れた場所から飼い主さんのところまで呼び戻すために使えるしつけです。来いを習得すれば愛犬が何かイタズラをしそうになった時や他の人や犬に飛びつきそうになったときに指示出して愛犬を呼び戻すことができるようになります。それ以外にも散歩中の脱走や拾い食いの防止など様々な場面で使えます。
①お座りをさせる
②餌を見せる
③待たせる
④少し離れる
⑤「来い」と言いながらさらに下がる
⑥犬が来たら褒める
⑦1~6を距離を伸ばして繰り返す
ご家族で協力するとやりやすいです。また、犬が来ないときに何度も呼んではいけません。たまに呼ばれると良いことがあると認識させるためです。
出せ
飼い主が命令すると同時に犬がくわえているものを離す行動のことです。人の洋服やズボンに噛みついたり散歩中に落ちているものを食べてはいけないようなときなどに誤食を予防する上でとても重要になってきます
①おもちゃなどを咥えているときに行う
②ダセと言いながらおやつを見せる
③おもちゃを離したら褒める
④1~4を繰り返す
ダセを覚えると、犬が遊んでいて興奮しているときにも冷静に出すようになります。また、おやつ無しでもできるようになります。
おもちゃ→ダセ→おもちゃ→ダセを繰り返し行いましょう。
【犬の芸・初級編】ハイタッチやあごなど
愛犬に芸を教える時は無理やりさせないことが大切です。愛犬が恐怖を感じたり無理やり脅して芸を教えると犬にストレスがかかります。また、いきなりたくさんの芸を犬に覚えさせるのはよくありません。様々な指示で犬は混乱し余計に覚えが遅くなります。1つの芸に絞り集中的に訓練させるのが一番覚えが早いです。2つ目の芸を覚えるのは1つ目の芸を完全にマスターしてからにしましょう。
おて・おかわり
犬の芸で定番のお手。芸として教える以外にも家や車の中に入る際の足ふきにも活用できます。犬にも人間と同じように利き手があります。お手をさせたとき多い頻度で出す方が利き手になるわけです。
①お座りさせる
②餌を見せてから握る
③前足で「出して」をしたら餌をあげる
④コマンドを言いながら餌をあげる
⑤1~5を繰り返す
ポイントは、お手の時は犬の右足側から手を出すこと。おかわりはその反対から。
チンチン・たっち
愛犬が後ろの脚だけで立っている姿勢のことです。おすわりの状態から前足を挙げた状態ですからをチンチンを教える前に、まずおすわりをマスターさせる必要があります。
①お座りさせる
②餌を持ちその手を高く上げる
③犬が手を、人の手にかけたら褒める
④犬の手を支え、もう片方で餌をあげる
⑤指示をしながら1~4を繰りかえす
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ちょうだい
愛犬がドッグフードやおやつ欲しさに飛び掛かって来てしまったら愛犬が落ち着くまでおやつを隠す様にしましょう。犬種によっては腰や股関節に大きな負担を与える可能性があるので注意が必要です。
①お座りさせる
②チンチンをさせる
③その状態から餌を持つ手を上下させる
④犬が手を上下させたら褒める
⑤指示をしながら1~4を繰り返す
ハイタッチ
おてが出来るようになったらハイタッチを練習してみましょう。おてとハイタッチの指示を犬が間違えない様に手を愛犬の頭の上でハイタッチの指示を出してあげると成功しやすいです。
①お座りさせる
②おやつを持った手を上にあげる
③片手でちょうだいをしたら褒める
④指示をしながら1~4を繰り返す
⑤できるようになったら手を開く
犬の鼻先におやつを近づける時もおやつを握っている手を手のひらにして訓練していくと、おやつやドッグフードがない手のひらを開いた状態でも簡単に出来る様になります。
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あご(あごのせ)
愛犬のあごに手を当てた状態で指示を出しながらドッグフードやおやつをあげると成功しやすいです。
①あごの下にてを置く
②コマンドを言いながらおやつをあげる
③手とあごの距離を伸ばしていく
④あごをのせた瞬間にほめる
おまわり(ターン・スピン)
愛犬がその場で回るおまわりは、おやつを使って簡単に教えることができます。犬の鼻先から円をかくように後ろに回し犬が一回転したところで、おやつやドッグフードをあげるだけ!
①餌を手に持つ
②鼻先に餌を持っていき誘導する
③回る時にコマンドを言う
④回ったところで褒めて餌をあげる
⑤できるようになったら逆回りも
写真は上手く取れなかったのでおもちゃを使いました!すみませんm(__)m
【犬の芸中級編】バーン・ゴロンなど
次は、覚えたら可愛い&カッコいい芸中級編!
バーン
飼い主さんが手をピストルのような形にして「バーン!」というと、愛犬がコロンと撃たれたように転がる芸です。愛犬が聞き取りやすいようバーンとはっきりとした口調で言ってあげるのが成功のコツです。
①ふせをさせる
②餌で誘導しながら横にさせる
③横になったところで餌をあげる
④横になったところで待たせる
⑤コマンドを言い、その状態で褒める
ゴロン
ドッグフードかおやつを持った手を愛犬の目線よりも少し低い位置で移動させるとゴロンと転がりやすいです。愛犬がお腹がゴロンと転がる少し前で「ゴロン」と指示を出してあげると成功しやすいです。
①ふせをさせる
②餌を持ち、横にさせる
③初めは手伝ってあげながら回転
④指示をながらできたところで褒める
ごろんができると面白い写真も撮れますよ♪
持ってこい
まずボールやフリスビーなど持ってこさせる物に慣れさせることが重要です。例えばボールならボールに興味を持たせるため噛みちぎられないよう注意しながらドッグフードやおやつをボールに乗せて与えます。 愛犬がボールを特別な物だと認識したら次にボールを口でくわえる事を覚えさせます。
①おもちゃを持っているときに行う
②ダセといい、おもちゃを貰う
③おもちゃを投げる
④咥えたところでコイと呼び戻す
④ダセで餌と交換して褒める
犬が物を取ってくることに慣れてきたら今度はその移動距離を徐々に伸ばしてみましょう。
ジャンプ
愛犬にとって障害物をジャンプするのは怖いです。愛犬に障害物が怖くないものだと教える為に小さな障害物を飼い主さんが楽しそうにジャンプをしている所を見せてあげたり愛犬と一緒にジャンプすると障害物への警戒心がなくなっていきます。ジャンプの練習中に障害物が怖い物だと思わせない様に飼い主さんも愛犬と一緒に遊んでいるという感覚で練習してあげてください。
抱っこ
この芸が出来るようになれば愛犬に声をかけてジャンプして腕に飛んできてくれるようになります。おやつを持って、膝の上に誘導するとうまくいきます。
【犬の芸上級編】難しい!
上級編は、出来る子の方が少ないです。サーカスなどの子は、特別な訓練を受けてやっと大技ができるようになるのです。
逆立ちや二足歩行は骨格上できる子とできない子がいますので無理はさせないでください。
ダンスは、教室などに通うとコツがわかるので、コミュニケーションの一環として通ってみるといいでしょう。
ケンケンなども、出来る子の方が珍しいです(;´∀`)
芸を教えてコミュニケーションを♪
犬の芸は飼い主の命令により犬が反応するため、しつけと同様の効果を得ることが出来ます。そもそも芸を教えることは愛犬とのコミュニケーションの1つなので愛犬と楽しく遊びながら様々な芸を覚えていくようにしてください。
認知症予防や運動にも
老犬の20%が認知症の疑いがあり40%が認知症の予備軍だと言われています。認知症になるとトイレを失敗するようになるだけでなく道を忘れたり知っているものなのに過剰反応を示すなどの事態が起こります。芸を教えることにより愛犬の脳が刺激され認知症予防にもなります。また犬の芸は手足を動かすため日頃の運動不足解消も出来ます。
さいごに
最初からできないのは当たり前なので、まずは簡単なものから練習して完成度を高めて、上手にできたら色々な芸を組み合わせることで難しい芸にもチャレンジできるようになります。芸を覚えていく過程で飼い主さんとの絆が深まっていきます。
ひとこと
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