犬に多い目の病気「白内障」。そのほかにも、ドライアイ、ブドウ膜炎、結膜炎、角膜炎、緑内障など人と同じような眼の病気が多くあります。C-NAC(シーナック)や、カリーユニなどの目薬はどのような効果があるのでしょうか。また、通販で最安値で売られている目薬はどのようなものなのかを徹底解剖していきます。
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※この記事ではわんちゃんの安全を考慮して目薬紹介のみとなり、販売は行っておりません。目薬の購入は必ず獣医さんに相談してからにしましょう。
犬の白内障
人間と同様に犬も老化によって白内障を発症します。
白内障になると目の中の水晶体と呼ばれる部分が白く濁りそれが徐々に全体に広がり最後には目が見えなくなってしまいます。
白内障は進行しても基本的に痛みがありません。白内障の初期の段階ではあまり自覚症状がない場合が多く飼い主さんも気が付きにくい病気です。
片方の眼が少し見えにくくても、もう片方の眼が問題が無ければ生活は出来てしまいます。
そのため日常生活に支障が出ないとなかなか動物病院を受診しようとはしないため特に加齢性の白内障は徐々に進行するため気が付いたときには手術以外の方法が選べなくなっている場合が多くあるので注意が必要です。
白内障を生後数ヶ月で発症した例もあるので白内障にかかりやすいとされている犬種と暮らしている飼い主さんは愛犬の様子をよくチェックしておきましょう。
犬の白内障用の目薬はどんなもの?
日本では目薬などの内科治療は主に白内障の進行を遅らせることを目的に行います。また、高齢になった際に予防として使っている例もあります。
犬の目薬、市販で大丈夫?
一度失われた犬の視力を戻すことはできないと言われてきましたが、アメリカで認可されている点眼薬には少しですが、症状が改善するものがあるようです。
ただし、犬の目薬を市販で買う場合は、獣医さんに確認をとった方が安心です。
犬の目薬C-NAC(シーナック)の効果
引用:ぽちたま薬局
海外ではNアセテルカルノシン白内障点眼薬が効果が実証されているそうでアメリカでの名前をキャンC、ヨーロッパではクララスティルという名前で発売されている点眼液のジェネリックがシーナックになります。
効果
複合アミノ酸を目により眼球の水溶液に直接入り込んで強力な酸化防止剤として働き白内障を治療します。眼球の水晶体の濁りを緩和することで白内障の改善を図ります。白内障を発症して7年以下だとNアセテルカルノシン白内障点眼薬の使用を6ヶ月間、続けてみると良い結果が得られるという臨床試験結果が報告されています。Nアセテルカルノシンは天然酸化防止を促進して水晶体の酸化を抑制し回復させることができます。この作用は10年以上の臨床実験で証明されており、また安全性面でもヨーロッパの安全規格を取得している点眼薬です。
犬の目薬カリーユニの効果
引用:PEPPY
犬用の点眼薬として一般的に処方されるのはピレノキシン製剤のカリーユニです。白内障の起因となるキノイド物質の成長を抑えて水晶体が濁るのを防止します。
カリーユニは、人間用の目薬です。獣医さんから処方してもらったという方も多くいます。購入する前に、かかりつけのお医者さんに相談しましょう。
効果
愛犬の視力の低下や目のかすみが日常生活に支障がない初期の段階ではピレノキシン製剤のカリーユニによる点眼治療が基本です。ただし薬を使用しても水晶体が透明に戻るわけではなく、あくまで白内障を治すというよりは白内障の進行を抑えるという程度の効果です。Nアセテルカルノシンを含む目薬とピレノキシンの目薬との併用は厳禁です。
犬の目薬、その他種類の効果
千寿製薬 ティアローズ
引用:PEPPY
この商品は獣医でも使われている目薬のひとつです。この目薬は犬のあらゆる症状に効いて良好な臨床効果が認められているのでオススメの目薬です。効果が高く刺激性があるので、しっかりと獣医の指導のもと投薬する必要があります。
千寿製薬 ライトクリーン 犬用
引用:PEPPY
犬の白内障の進行を防止します。水晶体混濁抑制作用を持つことが認められていて、犬の老年性初発白内障に効果を発揮してくれます。進行防止に有用性が認められているため、予防にも繋がり、白内障に大いに役立ちます。不溶性たんぱく質の増加を抑えて水晶体の透明性を保ち白内障の発症や進行を遅らせる目薬です。
通販で買える最安値って?
価格.com(https://s.kakaku.com/)で調べたところ犬チョコ目薬V(犬猫の目薬) 15mLが最安値の犬用目薬だと思われます。
最安値は安全か
日本で販売されている目薬のほとんどは設けられた安全規格をクリアしています。ただし、市販の薬は使い方によっては危険な可能性があります。
最安値の物は、基準を合格していないものも混ざっている可能性があります。
目というデリケートな部位に使用する薬は使い方によっては愛犬の大事な目を傷めてしまうこともあるのです。
できるだけ安全な目薬を選ぶようなにしましょう。特にアレルギーのひどい犬には予防のために目薬を使うのであれば無菌の目薬を選ぶのがオススメです。ただ、どんな目薬であっても薬である以上は予想外の副作用が出る可能性があることを覚えておきましょう。
必ず獣医さんに相談しよう
白内障の症状は多様で、年齢、性格、生活環境によって視覚障害の程度が変わります。白内障では発症時の年齢、発生部位、進行の程度によります。物にぶつかる、階段の昇り降りができなくなったり、薄暗い場所の散歩を嫌がる、投げたボールを見失うなどがあります。もし愛犬の視力の低下や目が白く濁っていると思われる症状がみられたら、できるだけ早く獣医師さんによる検査を受けましょう。
白内障を予防するために、早くから目薬をした方がいいよと言われることもあります。
人間用の目薬もそうであるように犬用の目薬においても症状によって商品を選ぶ点は変わりません。ただし犬は喋ることができないため犬の症状は人間が目で見て判断する必要があります。とはいえ素人判断で症状を判断するのは危険なので見た目で決めつけてしまわず目薬を選ぶ際には自己判断で選ばずに必ず獣医さんに相談してから選ぶといいと思います。
白内障には手術が必要?
白内障が進行して日常生活に支障がみられる場合には外科的手術をした方が良いです。
現在は超音波乳化吸引術が一般的です。この手術では濁った水晶体を超音波で粉砕して取り除きその代わりに人工水晶体であるレンズを挿入する手術です。
犬の水晶体は人の水晶体よりとても大きく炎症反応が起きやすいため犬の白内障手術は人の白内障手術よりも難度が高い手術です。
また白内障の手術の成功率は年齢や目のコンディションに左右されます。白内障の手術の成功率は年々高くなっていますが合併症のリスクを伴うため十分な検査が必要です。
さいごに
犬は人間と違って自分で症状を判断することができないので飼い主さんがしっかりと症状に応じて目薬を選んであげなければなりません。目は犬にとって非常に重要な器官です。目が見えなくなってしまうと大きなストレスになってしまいます。状況がひどくなってしまう前に早めの治療が大切です。犬用の目薬は愛犬の目の健康を維持するためにとても重要なものです。白内障は、どんなに症状が進行しても手遅れということはありません。他の病気を併発する可能性もありますので、症状が気になったら必ず動物病院を受診しましょう。
ひとこと
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